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紅ズワイガニの生育に適した漁場
富山湾の海洋構造は、全国でも有数の急流河川が注ぎ込み、駿河湾、相模湾などと並び全国屈指の深い湾です。岸からわずか10~20kmのところで深さが1,000mにも達する急深な海底地形が特徴で、大陸棚の面積は狭く、湾の奥には深い谷間(海底谷)が数多く刻まれています。
この深海を格好の生息地としているのが”紅ズワイガニ”です。また、富山湾は沿岸表層水・対馬暖流水・海洋深層水の3種類の回数が層を成しています。このように、急深な海底地形や3種類の海流が層を成す富山湾では、プランクトンも数多く生息しています。つまり、富山湾は、水温が適温、プランクトンが豊富、そのプランクトンを食べたカニが豊かに生育する好循環な生態系になっているのです。その結果、富山湾の紅ズワイガニが、外洋性のカニと比べて、太めで肉付きが良く、身肉やみそには甘味成分が十分に備わっているのです。

漁場から港が近いため鮮度が抜群!
富山湾特有の海底地形のおかげで、漁場から港が30分弱と非常に近く、鮮度が抜群!富山は早朝だけでなく「七時(などき)のセリ」と呼ばれる午後1時からのセリ市も行われます。紅ズワイガニの漁は深夜に行われ、翌日の昼に水揚げされるため、今しがた漁獲したばかりのカニがすぐに競りにかけられ、抜群の鮮度を保ったまま出荷されていくのです。
朝セリと昼セリの1日2回も競りがあるのは、富山だけ。一般的に”紅ズワイガニ”は”ズワイガニ”よりも深海で生息するため、鮮度の落ちが早いと言われています。しかしながら、富山県産の紅ズワイガニは、他県のズワイガニと比べても鮮度指標・甘味成分の数値も良好です。
丁寧な扱い
富山県のはたるいかは、定置網漁で獲られ、一匹一匹を丁寧に並べられて販売されており、品質が特に良いことが全国でも知られております。実は、紅ズワイガニも、富山では非常に丁寧に扱われています。
市場に集まった紅ズワイガニは、水分が抜け落ちないように、全て裏返しにして並べられます。その中でも、大きさ・身の詰まり具合などの品質基準に適合したものだけが、最高級品「富山湾産紅ズワイガニ」の証として、赤色のタグを付けられて出荷されます。