コレクション: のどぐろ
白身魚の王様「のどぐろ(アカムツ)」
「まぐろのトロ」にも匹敵する脂のノリの「白身のトロ」
近年では、高級魚として広く認知されるようになった「のどぐろ(アカムツ)」。
一年を通して脂が乗っていて美味しい魚で、地域によって、「7~10月の産卵期」「9~12月の秋~初冬が旬」「11~2月の晩秋~冬が旬」など諸説あります。これまでの様々な公的機関の調査や知見によると、脂の乗りは年中差はないとも言われています。
富山湾では、一年中水揚げがありますが、体に脂肪を蓄え、脂も多いと言われている産卵期にあたる6~7月頃に漁は最盛期となります。1kgを超える大きなものが水揚げされる地域もありますが、富山では主に300~400g位の大きさからそれ以下の大きさのものが中心です。
地域によっては、その大きさを競ったりしますが、富山湾では、約80%が定置網漁や刺網漁など身姿の鱗が輝くような良質なものが多く水揚げされます。加えて、隣県の石川・金沢は、日本全国の中でも「のどぐろ」の一大消費地のため、非常に高値で取引されています。
また、富山では「魚神(ぎょうしん)」とも地域名で呼ばれており、天神信仰が盛んな地元では、12月25日から1月25日までに天神様の掛け軸や木彫り、人形などを飾り、お帰りになる1月25日にお供えをするという地域文化もあります。
そういったことからも、富山では、市場におけるニーズとのバランスから、一年の中で最もお得なものが食べられるのが、この初夏のものと言われています。
その味は「白身のトロ」とも呼ばれる程、脂がのり、口の中に入れると“ふんわり”とろけるその身は極上の味として人気。
奥田屋では、主に定置網漁や刺網漁など味はもちろん、魚体の身姿の見た目もきれいで、主に料亭・割烹のお刺身用に使われるものを厳選し、下処理や調理をしています。
●奥田屋のこだわり:定置網漁や延縄漁の身姿の美しいものを厳選
魚体の大きさだけを比較される方もいっらしゃいますが、網が違うと、魚の価値・価格も異なってきます。
定置網漁の「のどぐろ」は、魚体の痛みもなく、輝いた状態で獲れると言われており、お刺身に使われることが多いです。
一方、底引き網漁の「のどぐろ」は、水揚げ量は多いですが、表面がすれ、鱗が取れた状態のものが多く、塩焼き・煮つけ等の料理の食材に使われることが多いです。